エッソ ウルトラフロー スープラ
エントラントであるチームルマンがJGTCに参戦して3年目の2002年。
前年の2001年にホンダから移籍して来た脇坂寿一選手ですが、2002年は元F1ドライバーである野田英樹選手に代わり、こちらもホンダから移籍して来た飯田章選手とのコンビに。
マシンのカラーリングも、前年まで「虎」があしらわれていましたが無くなり、シンプルな青×白になりました。
開幕戦では1ポイントしか獲得出来ませんでしたが、第3戦では優勝。
その後も安定してポイントを獲得していき、見事シリーズチャンピオンを手に入れました。
シリーズを通して見てみると、なんとポイントを獲得出来なかったのは1戦のみ。
シーズンを通して強かったのが結果から見て取れますね。
脇阪選手の引退セレモニーでも走行したこのマシン。
最後の場でこのマシンでの走行、JGTC・SUPER GTの中でも、一番の思い出に残る愛機だったのではないでしょうか。
今はどこに?
前述の通り、現在でも走行可能な状態に保たれていますが、どこで保管されているのでしょうか?
現在このマシンは、トヨタテクノクラフト(現:株式会社トヨタカスタマイジング&ディベロップメント)横浜本社にあるレーシングカーのレストア工場および保管倉庫「TRDステーション」で保管されています。
TRDステーションは、トヨタ自動車の歴史的価値があるレーシングカーのメンテナンスや保管を行うための施設で、通常は一般公開されていません。
しかし、年1回程度、隣接するトレッサ横浜(ショッピングモール)のイベントで公開されることがあります。
以前紹介させて頂いたペンズオイル ニスモ GT-Rが保管されている「日産ヘリテージコレクション」とは違い、一般の方の見学が出来ないので、TGRF(TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL)や、トレッサ横浜などでのイベントが無いとお目にかかる事が出来ません。
トヨタ最後のグループCカーであるTS010や、WRCでその名を世界に轟かせた歴代セリカ、F1マシンなどGTマシン以外にも沢山のレーシングカーが大切に保管されています。
また、このTRDステーションに保存されているマシンの多くが、「トヨタ自動車永久保存指定車」として保管されています。
SUPER GTマシンでは、この「エッソ ウルトラフロー スープラ」を始め、2006年のチャンピオンマシンである「オープンインターフェイスTOM'S SC430」、2009年のチャンピオンマシン「PETRONAS TOM'S SC430」も保存指定車となっています。
イベント以外では拝めないこのマシン。皆さんもタイミングが合えば是非イベントに出向いてみてはいかがでしょうか?