1994年のJGTC開幕から現在まで数多くの熱戦が展開されたSUPER GT。その熱戦はこれまで13カ所のサーキットで行われてきました。このシリーズは開催サーキットを紹介します。第10回は、過去の開催地からGT300チャンピオンがオーナーを務めるセントラルサーキットを特集します。
歴史
セントラルサーキットは兵庫県多可郡多可町にあるサーキットです。1996年9月にオープンし、株式会社セントラルサーキットが営業、運営を行っています。
株式会社セントラルサーキットは、レーシングドライバーの井入宏之氏が代表を務めていることで知られています。2006年にGT300クラスでチャンピオンを獲得したドライバーです。
サーキットは主にアマチュアのレースや走行会等で使用されており、東の筑波サーキットと並ぶチューニングカーのステージとして関西のチューニング業界には欠かせないサーキットとなっています。
4輪のみならず2輪、カートと幅広く対応しており、ドラッグレースの開催も可能ですが、サーキットの規模としては大きくなく全日本格式のビックイベント等は開催されていません。
コースの特徴
全長2,804m、コース幅は11~15m、コーナー数は12となっています。
関西では初のJAF公認サーキットで2012年まではMFJの公認も受けていました。
主に2本の長いストレートとヘアピンで構成されており、途中に立体交差があるのが大きな特徴です。
立体交差がありますが、8の字形状ではないため一周で右に720度旋回することになり、左右のタイヤの減りの差が大きいコースとなっています。
GT開催について
セントラルサーキットでは1996年11月17日にJGTC初のオールスター戦が開催されました。
レースはワンデーイベントで行われ21500人の観衆が集まりました。
予選では「トップクオリファイ方式」という後のスーパーラップと同じ1台ずつ1周の計測をする方式が採用され、決勝では2回のピットインを義務付ける等シリーズ戦とは違う方式が採られました。
レース距離は72周200kmで行われました。
まとめ
セントラルサーキットは過去も含めたGT開催サーキットの中で1番小さいサーキットです。
今のSUPER GTや他のシリーズの開催は難しいと思われますが、関西のモータースポーツや自動車産業の中では重要な役割を持つサーキットです。
運営会社代表の井入氏のようにここからトップカテゴリーへステップアップしていく選手が今後も生まれてくるのかもしれません。