1994年のシリーズ開幕から長い歴史を持つGTシリーズ。その歴史を紐解くと意外な過去が明らかになってきます。現在では、メーカーのワークスドライバーとして活躍している有名ドライバー達も、キャリアの初期には意外なマシンをドライブしていたことも。このシリーズでは、そんな有名ドライバーが過去にドライブしていた意外な参戦マシンを紹介します。
ロニー・クインタレッリがトヨタ車をドライブ!?
2013年シーズンよりNISMOからGT500クラスに参戦しているロニー・クインタレッリ選手。
2002年から日本のレースで活躍しており、現在では日本語もすっかりマスターしているドライバーです。
チームとの無線に「あり得ないよ!!」「それは違うよ!!」等と叫んでいるシーンを目にした方も多いかと思います。
真面目で努力家という性格から「イタリア生まれの日本人」と言っても過言ではないでしょう。
そんなロニー選手は、これまで GT500 通算14勝を挙げており、歴代最多の4度のタイトル獲得という輝かしい実績を残しています。
その実績から、ロニー選手は日産のドライバーとして定着しています。
しかし、そんなロニー選手もGTデビュー時はトヨタのドライバーでした。
ロニー選手のGTデビューは2005年。SARDからアンドレ・クート選手とペアを組みスープラをドライブしました。
この前年ロニー選手は、トヨタ系レーシングチームである「INGING(インギング)」から、全日本F3に参戦してタイトルを獲得しており、その繋がりからトヨタからのデビューに至ったのではないかと予想しています。
戦績としては、第4戦SUGOで2位という結果を残していますが、8戦中5戦でノーポイントに終わるなど、安定してポイントを獲得する事は出来ず、ランキングでは16位に留まりました。
その後の2シーズンでは、レギュラーシートを得られず、スポット参戦という状況が続きましたが、2008年から日産陣営のハセミモータースポーツへ移籍。
その後は日産のドライバーとして、確固たる地位を築いていき、のちに日産もドライバーというイメージが定着していきました。
まとめ
ドライバーの入れ替わりが激しいトヨタでは、レギュラーシートに定着出来なかったロニー選手ですが、日産へ移籍した事で、SUPER GTを代表するドライバーとなったのではないでしょうか。
このように、他メーカーへの移籍というケースは、近年は少なくなりましたが、他のスポーツでも移籍して心機一転した結果、好成績に繋がることも少なくありません。
メーカーごとの事情もあるとは思いますが、シリーズの活性化の為にもメーカー間の移籍がもっと盛んに行われてもいい様に感じます!