ルノー・スピター
1997年の全日本GT選手権の第2戦・第6戦にGT2クラス(現在のGT300クラス)から参戦。
ベースとなったルノー・スピターは、ルノーもモータースポーツ部門である「ルノースポール」が制作した、初の量産型スポーツカーです。
1995年のジュネーブモーターショーで発表され、翌年の1996年から販売されました。
1996年から1700台弱しか生産されず、今となっては希少価値の高い車種となっています。
JGTCに参戦したスピターは、フランス国内でルノーが開催していたワンメイクレース「スパイダートロフィー」用のロードゴーイングバージョンで、公道を走る為の最低限の装備しかなく、エアコンやオーディオ・ABSやLSD、さらにパワステまでも備わっておらず、極め付けには、フロントウィンドウ・スクリーンもついていない、まさにレース専用車というパッケージで販売していました。
全日本GT選手権には、「ecurie SiFo」からSiFo Spider Ver.GTとして参戦。
第2戦である富士で初めて披露されたものの、フリー走行時にエンジンがブロー。
決勝には悔しくも出場出来ませんでした。
そんなスピターが再び走行する事となるのが、最終戦である第6戦。
前回の経験を踏まえて、エンジン・ミッションを3機ずつ持ってくる熱の入れようで見事完走しました。
フロントウィンドウが付いていないという事で、ダッシュボードの位置に設けられたエアロパーツにより風を逃し、ドライバーへの影響を軽減させていた...といいますが、実際にはその恩恵も少なく、実際に公道で走らせる際にはヘルメットが必須だったと言います。